藤本さきこ「ぼったくり」と嘆く被害者の会に伝えたいこと

藤本さきこさんにぼったくりされた!という被害者の会が立ち上がっているわけなのですが、みなさまはこの方、ご存知でしょうか。

今回よい機会であると考えましたので、どのようなマーケティング手法を用いているのかを徹底的に解説してみようと思います。

藤本さきこさんに限らず、アメブロ界隈にはびこるスピリチュアル系ビジネスはほぼ同じ型があります。

普通に藤本さきこさんは(道徳的にはどうであれ)資本主義社会の中でビジネスマンとして賢い立ち振る舞いをしているだけですから、わざわざ “詐欺師” とまで言うつもりは全然ないのですが(世の中のビジネスはそもそも究極的に全部詐欺ですし)、騙される方も知能が足りなさすぎです。

まずは自分が世間知らずであることを自覚するべきです。

被害者同志で慰め合うだけではなく、もっと世の中を知って勉強しましょう。被害者ぶっていても誰も助けてくれません。大人は自分で道を切り開かなくてはなりません。

藤本さきこはぼったくりなのか?セミナーが数十万円、認定講座は数百万円…高額商品のウラ側

藤本さきこさんは度々セミナーや講習会(認定講師)を開催して、利益をあげています。こういった方を巷では「セミナー芸人」と呼びます。

それはさておきまして、セミナーは数時間で20万円(1日4h×2回)とか、講習会みたいのになると300万円とかトータルしてかかるような商品が販売されています。

そして結構売れちゃってるわけです。

商品が高額であるため「ぼったくり」だという話が出てくるわけですね。まず商品の価格のつけ方についてお話しましょう。

ぼったくりといわれる理由①独自コンテンツはライバルがいないので価格がつけ放題になる

商品の値段ってどうやって決まっているか考えたことがありますか?

通常は、仕入れ値や販売場所に運ぶまでの運送料、それを販売する人件費などを差っ引いて、それでも利益が数%出るように少し上乗せして値付けをしています。

商売は自分一人だけがやっているのではなく、競合・ライバルがいますから、ライバルの動きも横目でみながら、値段を上下させているのです。

ではこの「競合」「ライバル」がいない場合はどうなるでしょうか。そう、やりたい放題になるんです。

超極端な話ですが、例えば「明石家さんまさんのお笑い講座」なるものがあったとして、その受講料はいくらだと思いますか?検討もつかないですよね。敵がいない無敵状態の商品には、価格がつけ放題になるわけです。

これは悪いことではありません。結局ビジネスでいちばん強いのは、「バトルして勝つこと」ではなく「戦わないでいられる場所を探して見つけること」です。

スーパーで売っている食材は、だれでも販売することができます。ライバルだらけです。しかし、「藤本さきこさんが開催するセミナー」は、藤本さきこさんにしかすることができません。

このような独自コンテンツには、敵がいないので高額をつけることができます。これはビジネスのセオリー通りです。内容がどうだ、とかそういう話ではないのです。

ぼったくりといわれる理由②全く同じ内容でも高額をつけた方が売れる法則←払った人が勝手に価値を感じるから

  1. 1ヶ月1万円のコンサルティング
  2. 1ヶ月50万円のコンサルティング

これいずれもコンサルティングで提供されている内容が全く同じだとします。どっちの方がたくさん売れると思いますか?

正解は2の50万円の方です。内容が同じで、1の方が圧倒的に安いんだったら、普通に1が売れると思いますよね。でも、2の方が売れるんです。

人間が何にお金を払っているのかを考えましょう。

人間は基本的に「もらいたい」「なんかくれないかな」と思っています。甘えたいし、他人にひっぱってもらいたいんです。

自分の足で歩いて、紆余曲折、試行錯誤を経て、辛い思いをしたり恥ずかしい思いをしたりしながら、そして多くの無駄な失敗を重ねながら、すべて自己責任で先頭を進む。そんなことしたくないんです。人というのはあまりにも怠惰であるということを心得た方がよいです。

たくさんお金を払った方が引っ張ってもらえそうな感じがして、つまり構ってもらえそう、もっと言うと愛してくれそうだと感じるんです。

見返りを求めている人ほど、たくさんのお金を払います。

「自分の人生を自分で変える」のではなく、「自分の人生を変えてもらいたい・・・・・・・・と思っているんです。人生を変えてもらう対価として、大金を支払っているんです。

払う金額が大金であればあるほど、「人生を変えてもらえる!」という期待は高まりますよね。だから講座が高いほど、より興奮した状態で購入し、支払ってしまうのです。

要するに講座を高額にするほど、お金を支払う側の人が勝手に期待して、勝手にわくわくと興奮してくれるので、より売れるようになるんです。価値を勝手に感じてくれるのです。

そこまで考えたときに、これは「ぼったくり」で片付けられるようなものではないですよね。周到に見込み客の心理を把握して、払えるギリギリの額をふっかけているだけです。

購入客は、夢や希望、わくわくやドキドキ、そして「ラクに人生を変えてもらった未来の自分」に課金しています。そういった方々の脳の働きは、宝くじを買う人に似ています。

講座の内容や時間数を事前にきちんと明らかにして告知し、それ通りの内容を本人がしっかりと提供したならば、それはぼったくりではありません。

だって元々”適正価格”なんて無いからです。

「ぼったくられた」と泣き言を言っている場合じゃありません。自分が藤本さきこさんよりも頭が悪かったことが、問題の根本原因です。人生はすべて自己責任です。自分の現在の不幸な境遇を他人のせいにしているようでは、しぬまで人生変わりません。

自分の人生を変えられるのは、自分だけです。神様でも、藤本さんでもありません。甘美な幻想を捨てて、まずは現実をみることです。

被害者の会とアメブロスピリチュアルビジネスのやり口

藤本さきこさんはアメブロを集客基盤としています。通常はブログからメルマガへ落とす、リストマーケティングで見込み客を集めていく手法が一般的ですが、アメブロの場合「読者登録」機能があります。

読者登録をしていると、更新がダイレクトに通知されるので、メルマガと同じような機能をもたせることができます。

基本では集客する媒体で売り込みをするのはNG(売り込みは嫌われるので離れて行ってしまうから)。情報を提供して信用してもらう媒体がブログなので、そこでの宣伝告知は普通はせず、売り込みはメルマガでのみ行うのがセオリーだったりします。

でもアメブロでは何故かブログで普通にセミナー販売されていますよね。たぶん読者がナメられているんでしょうね(笑)

それはさておき、アメブロ界隈にはびこるスピリチュアルをつかったビジネスのやり方・サイクルをまとめておきます。

  1. ブログを更新しまくる
  2. 最初は似た属性の人の読者登録をしまくったりリブログしたりして存在を認識してもらう
  3. 実績をアピール(願いが叶って○○万円稼ぐことができたetc)※一番最初の実績は概してでっち上げであることが多い。
  4. 「願いが叶って○○万円稼ぐ方法」をセミナーで売る(+バックエンドで高額商品を売る)
  5. 高額商品が売れれば、実績が増える
  6. 増えた実績を基に、「お金が循環して○○○万円稼ぐ方法」みたいなレベルアップしたセミナーを売る(+バックエンドで高額商品を売る)

しかも、これのポイントは題材が「スピリチュアル」だということです。誰も正解がわかりません。

切り口は違えど、だいたいのスピ系セミナー芸人さんは、「私の教える通りにきちんと願えば、願いは叶ってお金は回ってくるようになる」的なことを言います。

それは反対側から言い換えれば、願いが叶わない場合、「あなたの願い方が間違っているんですよ」という言い訳ができますね?

「私の教えが間違っているのではなく、それを間違って解釈し、間違って実践しているあなたがいけないのです」ということになるわけです。そして酷い場合は、(だからもっとこの人の下で学ばなきゃ!)という思考回路に陥ってしまい、さらに大金をつぎ込むことになります。

私は他人がどんな信仰を持とうが関係ないので、その教えの中身の是非についてはコメントしませんけれども、「願うこと」についての個人的な意見だけ述べておこうと思います。

「願い」というのは、人間の最終手段です。自分の力ではこれ以上どうすることもできないときに、人間に与えられている救いの一つです。

戦地に送られてしまった自分の子供の無事を「願う」のは、それしかできないからです。そうすることで、少しでも自分が”何かをしてあげられている”気持ちになれます。

これからしぬかもしれない子供に対して何もできない親が、唯一できることです。だから必死に願うのです。叶うか叶わないかは分かりません。でも願うしかないのです。

「願うこと」とは本来そういうものです。「自分でまだまだできることがいっぱいあるのにそれを放棄して、ラクして叶えたいから願う」というのは頭がどうかしちゃっています。

いいですか、あなたの願いを叶えるのはあなたです。神様ではありません。あなたの人生の手綱を無理やり渡されている神様だって迷惑です。手綱は自分で握ってください。

願うことが一番大切→願う以外に何もしない→ますます自分で何も決められない何もできない人間になる→願い続ける→…

負のスパイラルですね。

「願うこと」「考え方を変えること」「価値観を変えること」それ自体が悪いことではないですし、新しい行動を起こすときには必要なことでもあります。

ただし、それだけ・・では現実は変わりません。

東京大学に合格したい高校生がいたとします。「東大に合格するんだ!」という強い気持ちはエネルギーになるので、願うことも必要です。

しかしそれだけでは絶対に東大には合格できませんよね。東大に合格する(願いを叶える)ためには、願うだけではなく、勉強をして自分の学力を上げるという具体的な行動が必要です。

金が欲しいという願いを叶えるためには、金を稼ぐための具体的な行動が必要です。具体的な行動とは、労働者だったら「働くこと」、もっと大金が欲しいんだったら「起業すること」「事業を始めること」です。

そして「起業すること」「事業を始めること」の中身は、収入を得られるようなビジネスモデルを組み、それを動かすことです。”願うこと” “考え方を変えること” ではありません。

それがわからず願っているだけの人、考え方がだめなんだと思い込んでいる人、そのままではビジネスモデルを組もうという発想に至らないわけです。見えている世界が狭すぎるからです。

そしてますます親玉(今回であれば藤本さん)に精神的に依存するようになります。他者に依存しているような人にビジネスは作れません。何も生み出せないまま、生き血を吸われ続けることになります。

コミュニティ内で独自の価値観をつくり、コミュニティ界隈内での共通言語を作る

さらにコミュニティ内での結束力(依存心)を強めるために活用されるのが、「コミュニティ内での共通認識・共通言語を作る」という手法です。

コミュニティ外の人間が聞いたら「なにそれ?(笑)」みたいな感じだけど、コミュニティ内の人間たちには通じる、というものをあえて作るわけです。

語弊をおそれずに言えば、”男子高校生の仲良しグループの身内ネタ” がイメージつかみやすいかと思います。5人くらいの仲良しグループ内で、グループの人だけにウケる鉄板ネタってありますよね。

グループの外側にいるクラスメイトからみたら「あいつらなにやってんの」「なにがそんなに面白いの?」となるんですけど、本人たちは非常に面白いし、そういう自分たちにしか分からないおもしろさや楽しさを、自分たちだけで共有することで、グループとしての結束力が高まります。そしてますます5人は仲良くなってゆきます。

コミュニティの共通認識をつくることは、これと同じ状態を作ることが目的です。つまり結束力を高めて、グループへのコミットを高めて、よりそのコミュニティに依存させることに役立ちます。

調べてみたところ、藤本さきこさんのコミュニティの場合、

  • 「設定変更」
  • 「疑えよ」
  • 「明らかに見る」

といった言語がこれにあたります。外の人間から見ると「なにそれ?」と全くチンプンカンプンなのですが、内側の人間はきっとこれらの言葉を見たらピンと来てしまうはずです。

Q.ビジネスモデルを組む、っていうけど藤本さきこさんと同じことをすればいいんじゃないの?

こうやって説明してくると、出てくる疑問ですね。

藤本さきこさんと同じことをすれば、藤本さきこさんと同じように大金を稼げるのではないか?→だったら自分が成功したい分野で既に成功している人から学ぶべき!→じゃあやっぱり藤本さきこさんから学ぶべき!

という思考回路の人にお伝えしたいんですけど、否定はしませんけれどもその枠組みの中にいるかぎり大金を稼ぐことは絶対に無理です。

藤本さきこさんがやっていることを全く同じに真似してやっても稼ぐことはできません。なぜなら真似だからです。

ビジネスの大原則は誰もやっていないことをやることです。だからこそ価値が生まれ、そこにお金が集まります。二番煎じ、三番煎じに価値はないんです。

認定講師という制度は、師匠の”傘下に入る”ということを意味します。少なくとも子ネズミが増えるごとにその人たちが「○○認定講師の~~です。」といった形でブログをスタートさせるので、○○という師匠の名前を売名することに役立ちます。

つまり、ブログを更新する時間と労力をわざわざ割いて、師匠の名前をより有名にすることに協力している状態になります。

時間と労力が吸い上げられている構造になっています。お金が動いているのかはわかりませんけれども、時間も労力も人間のリソースのひとつであり、それが上へ吸われているため、体の良いMLMに変わりありません。

※MLM(マルチレベルマーケティング)
超ざっくりいうと、自分の後から加わる仲間が増えれば増えるほど、どんどんトップの親玉が利益を得る仕組みのことです。

ターゲットは負け組の人間

はっきりいいます。スピリチュアルビジネスのターゲットは「負け組」です。

現状に満足している人が、「自分の人生の設定を変更して、考え方を改めてお金を手に入れましょう」とかやらないですよね。

資本主義の戦いから下りてしまい、楽しみが見つけられない20代半ば~中年の女性たちが、どういう”言葉”をかけて欲しいのかを、藤本さんは完全に把握しています。

世の中が資本主義体勢であることは一生変わりません。資本主義とは競争の社会ですので、勝つ人がいる反面で、必ず負ける人がいます

そこでこの「負けた人」を救うにはどうしたらいいのか。それは負けた人が、勝ち組になれるような基準をあらたに作りだせば良いのです。

つまり、現在の一般社会の基準で幸せになれない人に、社会と反するような別の基準や考え方を与えることで、幸せにしてあげるのです。

  • 「あなたはそのままで幸せなはずです、気づきましょう」
  • 「現在は男性社会です。女性であるにも関わらずそれに無理やり適合しようとするから不幸になるのです。今のあなたはそういう状態ではありませんか?」

例えばこれらの言葉は、超典型例です。

変わりたくても変われなくて苦しんでいる負け組の人に「変わらなくていい」という基準を与えると、苦しむ必要がなくなります。

現代社会で成功できていなくて苦しんでいる負け組の女性に「現代社会は男性社会です。そんな社会で女性が成功する必要はありません」という基準を与えれば、悩みそのものが揺らぎます。

そうやって現在ある価値観で幸せになれない負け組の人間たちを巻き込んでいくんです。これが良いことなのか悪いことなのか、私にはわかりません。

どのみち藤本さんやその他アメブロ界隈のセミナー芸人さんたちは、明らかに皆さんよりもうわてなのです。だから騙されるんです。

ビジネスの知識とともに、アメブロのスピリチュアル界隈の仕組みを分析しました。

見る人によって変わるのでしょうが、とりあえず私にはこの界隈はこんな風に見えている、ということを書きました。

これが誰かのお役に立てたら嬉しいですが、すでにハマっちゃってる人に見せても、洗脳は解けないかもしれません。

ぼったくられた、という認識がある人は、それを嘆いたり藤本さきこさんを恨んだりする以前に、もっと賢くなるべきです。勉強しましょう。

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